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実写版「岸辺露伴は動かない」のルーヴルに行くやつ(記事後半に少しネタバレ的な要素あります)

ちょっと今日は語らせてください。ええ、実写版の岸辺露伴について。 荒木飛呂彦氏の「ジョジョの奇妙な冒険」の4部の登場人物である岸辺露伴を主人公にしたスピンオフシリーズ「岸辺露伴は動かない」の実写版が、高橋一生氏を露伴役に迎えて2020年の年末にNHKで放送されたことは知る人も多く、昨日の事のようです。ここ毎冬は岸辺露伴、今年もやるかなぁと楽しみの一つになっておりました。昨年末のドラマ終了後に映画化のお知らせがあってから、ずーっと楽しみにしていた実写版の露伴先生の映画、「岸辺露伴ルーヴルへ行く」を先日観に行ってきました。 実は、わたくし岸辺露伴~は実写版から入りまして。ジョジョは、うちの夫氏が好きで、たまにアマプラでアニメを流していたので少し見たことがあるぐらいでしたが(1部少女漫画も吃驚な陰湿ないじめを主人公がいきなり受けるじゃん…という感想と、4部なんでSavageGarden?という感想でした…もちろん面白かったです)ジョジョのスピンオフが実写化されるというアナウンスを夫氏とCMかなんかで見て、キャラクターの再現度高いと夫が言っていたので、どんな感じでしょうと夫婦で見た第一期の放送でその世界観に鷲掴みにされて、はまってしまいました。そしてコミックスも購入してしまいまして、夫氏のジョジョリオンの隣にそっと並べております。笑 人気のある原作の実写化なので、色眼鏡ない状態で観れたのも、ここまでハマれた要因なのかもしれないですが、何がそんなに好きなのかと言ったら、やはりあの唯一無二の”世界観”でしょうか。<岸辺露伴>という象徴的な存在を、安易に原作そのまま映像にするのではなく、原作のぶれない部分はしっかり残しつつ、こんな”露伴”がいる世界軸もあるよなという形で、提示していただいているような。もちろん「奇妙さ」はあるのですが、現実から大きくはみ出していない世界観なので、すんなり受け止めることができるような作りになっていて。手間暇かけた愛ある二次創作とでも言いましょうか。そういうところが好きですね。何より、すぐそばにある怪異、非日常、ファンタジー、奇妙な世界がとてもよく描かれていますよね。もちろん現実にはあり得ない世界なのですけど、でも何故かあの坂のあの角曲がったら自分の知ってる町なんじゃないか?実際にどこかにある世界・出来事なのじゃないか?と思わせてしまうような不思議な作品です。そしてキャラクターもストーリーも個性的で一癖も二癖もあるのに、どこか静か…というか余白のある空気感なのも引き込まれてしまうのです。また、そんな世界観を彩る、有形文化財である加地邸をはじめとするロケ地やセットの緻密さ、美しさも本当に素晴らしいです。菊地成孔氏&新音楽制作工房のテーマ音楽や、柘植伊佐夫氏の人物デザイン・衣装なども本当に美しくて~~!展示されている本物の衣装見たけど、映像では分からないような細かい意匠がすごかったです。 ドラマ版の特にお気に入りの回は1期の第2話「くしゃがら」。いや~~奇妙でめちゃくちゃいいですよね。森山未來の演じる漫画家・志士十五の怪演が素晴らしくて何度も見返してしまいます。特にカフェでの一生さんとのテンポの良い二人の掛け合いは、自然と口元がにやりとしてしまう、めちゃくちゃ良。あとは「後ろの正面」の乙雅三にいきり倒す露伴先生や、「ジャンケン小僧」のガキを負かして最高の顔してる露伴先生がとても良いです。 また原作では「富豪村」にしか出てこない、担当編集の泉京香が全編通して、露伴先生とのバディ役として存在してくれているのが最高です。泉くん役の飯豊まりえちゃん可愛いいし、スタイル抜群で、あのお衣装着こなしているのがすごい。回を重ねるごとに、泉くんの怪異への当たりやすさと、しかし怪異に全く魅入られることのない「光属性」の強さが発現していて、しかも露伴先生もそれに一目置いているというのがね、良いよね。それにあの露伴先生と十五先生の担当をしているというのも冷静に考えてすごくないですか。敏腕すぎるでしょう。2022年のJOJOmagazineに掲載された「ホットサマーマーサ」で原作に再び泉くんが出てきた時には、本当に嬉しかったな。(その後ドラマ化もされたホットサマー~、大好きなお話です。)露伴先生と泉くんのバディ感もとても良くて、どこまでいっても変わらない関係性、安易に二人の間に恋愛的な要素がないのがまた好いのですが、渡辺監督のインタビューで、露伴は泉くんを自分と異質なものと見ていて、ある意味局面局面ではイメージの基になるようなミューズ的な存在と思っているのではというのがあって、全俺は泣いた、ありがとう。 さてそんな実写版露伴先生の映画を観に、全身黒ずくめで映画館に行ってきました。念願ッ…。というのも、「この世で最も黒い絵」というのが「岸辺露伴ルーヴルに行く」のストーリーの鍵となっているからね、もう黒でね、年甲斐もなく夫氏と二人で黒ずくめで行きましたよ。タイトルの通り、露伴先生がとあることから、パリのルーヴル美術館に取材に行くというストーリーなので、もちろんパリ、ルーヴル美術館の中でお話が展開していくわけなのですが、むしろストーリーでの重要な日本のシーンがとても良くて。原作も読んでてストーリーも知っているから泣くことはないだろうと思っていたのですが、後半の解像度の高さに泣いてしまいました。またなんと、過去パートで青年露伴が過ごす祖母の家が地元会津の旅館(我が母校の学区内でございます)でというのを鑑賞前に知り、うわ嬉しい~~~、確かにあのシーンにぴったりと思っていたのですが、その他の日本でのシーンもふんだんに見慣れた会津の土地が出ており、とんでもなくびっくりしたのですが、あのお話のロケ地が会津なのは個人的にとてもぴったり来るというか、製作陣は特に意図していないと思うのですが、会津は良くも悪くも過去に縛られた土地ですし、なんか妙にマッチするんですよね。あのストーリーに。 ここから少し少しネタバレ含むかもしれませんが、今回の映画を見ていて私が一番感じたことは、血の「因縁」というものについて、なのですよね。そういうのって、実際にあるよなあと思う日々でしたので、刺さるというか考えてしまうというか。自分の罪ではない、抗うことのできないもの、自分の選択ではないのに「血」によって受け継いでしまうものって、この世の中にはあると思うんですよ。それってとてもとても不条理なのですけど。できればそれを排除して、因縁の及ばぬところで、今の自分の個として生きていきたいと思うのですが、排除するのではなく、敢えてそれを受け入れていく、引き受けて終わらせていくという選択もあると思うのですよね。なぜなら血の因縁から生み出された現在と、私だから。なので、奈々瀬と対峙した現在の露伴先生の言葉がとても胸に響きました。 現時点で2度ほど映画館に足を運んでおりますが、あと何回か観たいですね。もちろん映像やストーリーも素晴らしいというのが一番の理由ですが、ひっくるめてなんかあの世界にずっと居たいんですよ、私は。

[Les Misérables] 2012 UK

リンク 先日関東が大雪に見舞われたあの日に(笑)、品川の映画館で『レ・ミゼラブル』を観賞してきました。 いや~~~~…。最初から最後まで、嗚咽レベルの大泣きっした。恥 『英国王のスピーチ』のトム・フーパーが監督した、有名なヴィクトル・ユーゴーの同名小説の、ミュージカル映画『レ・ミゼラブル』。2012年は『レ・ミゼラブル』の原作発表からちょうど150年目だったそうですネ。 ジャン・バルジャン役にヒュー・ジャックマン、ジャベール役にラッセル・クロウ、ファンティーヌ役はアン・ハサウェイ、コゼット役にアマンダ・サイフリッドなどなど、俳優陣もとっても豪華~~~! そして歌うまっ~!(当たり前です) 実はお恥ずかしながら、レミゼは「銀の燭台」 の部分を小学校の時に教科書かなんかで読んだぐらいで、全体のあらすじはなんとなくしか知りませんでした。実際にきちんと観たらこれは…、いやもう…、レミゼすげー!ってなりました。笑ユーゴーの原作も読みたくなったし、4月からの帝劇の舞台も観に行くきたくなったわ。 善とは?悪とは何なのか?正しく生きるという事はいったい何なのか?ジャン・バルジャンやジャベール、その他の登場人物を通し、問いかけてきます。 レ・ミゼラブルはナポレオン没落後の1815年から王政復古時代、七月革命後の七月王政時代の最中の1833年までの18年間を描いており、当時のフランスを取り巻く社会情勢や民衆の生活が物語の背景にありますが、これからの新しい時代を生きる私達にも必要なメッセージがふんだんに含まれていると思いました。 現代を生きて行く私達に一番必要となっていくもの…きっとそれは、レ・ミゼラブルに描かれている『愛』に他ならないのではないでしょうか。そして、愛とは自分と世界に正直であること。 愛こそが私たちの魂を自由にする唯一の方法。自由を手にするための闘い。リバティ。 誰かが声をあげても何も変わらないように思えた世界も、声を上げ続けることでいつかきっと何かが変わるのではないか。目に見えないところでは熱い大きな流れが大河のようにうねっていて、その奔流を誰にも堰きとめる事はできない。 その流れは少しずつ私達の意識の世界に影響を及ぼしていて、そしていつの日か、押し寄せる波は堰を切ってこの世界を一新させるのでしょう。ラストシーンと「民衆の歌」に そのようなことを思いました。 あ~、もっかい映画館で観たいな。

[ Le Clan Des Siciliens ] 1969

昨日、体調悪くて横になりながら、暇つぶしに観ていた映画。 『シシリアン(Le Clan Des Siciliens)』 リンク 1969年公開の仏映画。アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、リノ・バンチュラの三大スターの共演っていう豪華なマフィア映画。 最初、仏映画だから~と思っていたら、シシリアンの名のごとく、ジャン・ギャバン扮するのはイタリア人マフィア。しかも、ローマのボルゲーゼ美術館の宝石を盗む!!っていう設定にびっくり。 その日読んでたエリザベス・ギルバートの「食べて祈って恋をして」が、ちょうどボルゲーゼ公園で読書をしてるっていうシーンだったから。 今年、ボルゲーゼ美術館展にも行ってるし…ボルゲーゼ、っていうかイタリア熱い!!!イタリアまた行きたいっ!!!(何) なので、アラン・ドロン目当てで見だしたこの映画も、後半はジャン・ギャバンのマフィアファミリーに熱視線。ファミリーの三人息子がみんな素敵なの~~! いや、もちろんアラン・ドロンの美しさは半端なかった! 特にラストの曇り空を背景にジャン・ギャバンと対峙している彼、ものっすごい色っぽかった。悪役似合うよね~~。 内容的には、矛盾も感じつつ、結局、悪は滅びる的な? いやでもなんかかっこいい!かっこよければいっかみたいな!笑 そんな感じでした。どんなだ。(たぶん雰囲気お洒落!っていいたいんだとおもふな)