• BLOG - 作品(詩や歌)

    #restinpeace

    金木犀の10月 深夜、清らかな無限と混沌へ還ったきみ またすぐに向こうで遊ぼう 今日の空はきみの背中にそっくりだ ぼくらはきみの背中をもっとずっと撫でていたい ゆっくりおやすみ ここからきみを撫でているから

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    ハーピーのはね

    羽ばたきたいロゴスが胸の中を旋回するからうたう事にしたのだったと気づく真夜中 もしロゴスが肥大してぼくの体を突き破りたいというならそうさせればいい 数世紀前のぼくではないぼくの言葉は武器になりぼくを孤独にしたけれど逆のことだってできるはずだ言葉は薬だ万病を治す いまなら時を越えられる ペンを取れ

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    VOID

    何かに意味を持たせることに意味はあるの? 事象が起こることの源はすべてにあるだろうけれども そんなことは 「あってもいいし、なくてもいい」 ぐらいの心構えがちょうどいい 目に見えない糸をすべて自分の手の上に手繰り寄せようとするのはナンセンス 折々にVOIDという時間もやってくるのだから 宇宙といううねりの真ん中に立って、うまくダンスしよう 2017.11

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    あの日悪魔に魂を売った時から

    あの日悪魔に魂を売った時からあの日天使に魂を売った時からぼくはもう何も選ばないだろうと思った心臓を引きちぎられるようなかなしみはもう充分だから 穏やかな時間のなかで知らないふりをしてふわふわと、たくさんの魂とたくさんのステップで踊ったんだ そして、まわる時空の遥か彼方に消えてしまった諸々の星くずのその悲しみの果て孤独の果てにいまぼくはここにいてどうしようもなく薄汚い自分とどうしようもなく神聖な自分とそれに連なるすべてを受け止めたいと願っている それはきっとぼくだけの願いじゃないとそう思っているから 化石にもなれず誰の夢にも顕れる事の出来なかった純粋な涙を拾い集めてこの突き抜けるような青の高みに還したいそんな僕の想い、それすらも秤にかけられてしまうならぼくはぼくがよく分からなくなってしまってこの深い海の底でじっとしているほかなくなってしまう もういい加減にしようじゃないの これはほんとにただのヒガイシャモウソウだってことは百も承知 だけれども あの日悪魔だけじゃないかみさまだってぼくたちを利用したじゃないか何気ない言葉もすべては呪いであり祝いであると昔読んだ小説に書いてあったっけそれを今更、白いとか黒いとか、綺麗だとか汚いだとか… <美しい言葉で着飾って、ぼくたちを貶めたのはあなたたちでもあるのに> 思い出せばホラ一瞬でどこかにしまっておいたはずの、黴臭い青い炎はいつだってぼくの身を焼き尽くすだけどその激しさを秘めたままで、ぼくはもう何もかもを赦したいと思っている あなたの罪もぼく自身の罪も それなのに人の好い顔してどうしてまたぼくを殺そうとするのですかこれ以上ぼくになにを求めるのですか あなたは S極とN極の両端に立って手招きをしながらどちらにも踏み出せないぼくの流すこの涙もニセモノだと、また疑うのですか ぼくは、最初から最後まで、たった一人のぼくでしかなかったんだから選ぶことはやめたんだ、とあと何世紀言い続けたらそれに気づいてくれますか

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    ひび割れた玻璃の上を血だらけになって歩くのが不完全な生き物の運命だというのなら。

     「この星は、」 開かないドアを打ちつけるように強く誰かが叩いた。 乾いた砂混じりの真昼の月に、すがりつくように血がにじんで、 そうして半透明のオパールのしずくが辺りに散った。 叫びは痛いぐらいに清らかだった。 また誰かが死んだんだ。 弔いのために明日、誰かが高台でくすんだ赤色の旗を振るか。 この痛みを、僕らは一体何世紀ぐらい忘れないでいることができるだろうか。 時の番人は変わらぬ眼差しで僕らと僕らの孫の、そしてその孫の時代も見つめ続けるだろう。全ての痛みは『生きる』ためには、忘却してしまったほうが安心だ。けれども忘れた方がいい痛みなんてこの世にあるのか。 僕は学習したいよ。 だっていつまでたっても薄い玻璃のような地表の上を、そろりそろりと歩く僕らだ。踏み抜いてしまえばそこは暗闇。落ちていったあの子は救われたのか。だあれもしらない。そして僕らもいつかは落ちてゆく運命なのか。耳を澄ませば玻璃の向こう側から、吸い込まれていった星々の、囁きが聞こえるのに。その囁きを無視して、僕らはいったいどこへ向かうというのだ。 誰のものなの、救い主はどこなの、 あなたは笑っているの、泣いているの。 僕らは同じではないの? 愛し愛されることを求めているのではないの? Anna ( 2015.3月 ) photo from Unsplash

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    ペリドットのひかり

    なんでもない午後少し冷たくなったなないろの空気を吸い込んでぼくはどんどんピュアになる 純化の果てにはなにがあるの?きみはこたえる 「さあてね、しらない。」 ペリドットのひかりただ、きみがいとしい ぼくは言葉をもたないあの花のようきみから注がれるうつくしいそのひかりをただ一身にうけとめるから ぼくの祈りぼくの愛はじけてとけてそらへ還るよ ペリドットのひかりただ、きみがいとしい Anna

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    太陽と月の間

    『真っ直ぐに生きたいと思う』 世界はそんな私を正しく…、いや違うな、心地よく導いてくれるだろうか ありとあらゆる祝福を受け取るその価値をこの体に見出して 虹色のプリズムを解き放とう 古き母は大地に崩れ そして、再び生まれ変われ 太陽と月の間 銀河の真ん中 薔薇色の熱を持ち、 群青を引き連れ踊ろう 私は表現者という魔術師だ 古き世界よ滅びよ この熱が新しい夜明けを告げる 銀河の真ん中で 私は愛する 私に繋がるすべてを Anna 2014.3.8

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    こんな日は鉛筆を無性に走らせたいのサ。

    有象無象のこころの抽斗から音にならぬこの叫びを取り出せるのならぼくは手のひらサイズにととのえて 何か意味を与えてやりたい 昨日見た赤はただの赤ではなく 昨日聞いた青はただの青ではなかったと、そう思うのはエゴイズム?肥大してはじけようと試みる このエネルギーに何と言葉を与えるべきなんだろう?星々とぼく自身がぼくを許すのなら それだけを夢想していたいナ 有象無象の…願いを込めながら 宇宙<そら>をみあげたら無限に広がる銀河のきらめきがまぶしくって 目を細めた さあ、今宵もあの星をダウンロード黒炭が描く放物線に叡智をこめるのさ

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    詩のノート 2篇

    きみははだかで、ぶるぶる震えたままで それでも必死に歩こうとしている 絡みついたいばらのトゲに 足の裏をひどく痛めても あふれ出る血の赤が、泣きたいぐらいに鮮やかだ そうして、うすべにとむらさきのまん中に立って 強さは、やはらかさであるということを きみは世界に示し続けている 今日きみは再びうまれた 黄金に光る朝焼けと、ダイヤをちりばめた夜のすきま 天使たちのラッパをみちしるべに きみは、泣きながら歩いているんだ ◇ ◇ ◇  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇   ぼく、は そこからは見えない場所に来てしまっただろうか 星くずの谷間 ラヴェンダーいろの木々が囁いている あの頃よりか すこしだけピンと伸びた指さきから またひとつぶ 星の砂が転がり落ちる 心臓の奥のほうにはちきれんばかりの 愛が座っているのに まだ少しだけ扉をたたく手は震えている ぼく、は いつだってこの地球では子供のまんまだ 震える手、震える足、ゆっくりと地平線をけりあげて 真夜中、体から抜け出したらペガサス座の方角できみや、きみとも逢えたらいい そうしたらきっと躊躇うことなく扉を開けて むらさきの閃光に身をゆだねられるの ◇ ◇ ◇  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇  May 21th 2013

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    一笑にふせられたら他愛も無い呟きだ 残らず消せるけど

    フィツジェラルドを読んでいるから感傷的になったわけぢゃないのだけどふいに涙がにじんで、胸が締め付けられるような切なさに襲われた両の手をがちりとあわせ、思いつく限りの、いやそれ以上のありとあらゆる祈りの言葉を口にしたくなった何の変哲も無い土曜の午後だツアリストの集団初秋の冷たい風裏の家の猫あなたが幸せであればいいなそのためなら 何もいらないエディット・ピアフそんな大げさなことでないような小さな願いあなたが優しく眠れることそれがために僕はあなたを抱きしめるその寝息、守りたいよ結局大げさな願いかもしれないなでもそのためなら 何もいらない隠さずに悪魔でも 天使でもほんとのことほんとのこと、それが見たいだけ血が滲むぐらいぶっても良いよマゾじゃないけどねサドでもないけどねでもそんなことどうだっていいよどちらにもなれるさほんとのこと 見たいだけなんだ大人になんかならないで神なんか信じないあなたに何の効果があるのか知らないけど僕は毎日でも祈るよふとした瞬間に何にもいらないあなたの幸せそれだけでそれだけでそれだけで僕は謳える優しく眠れ殴られたい祈りたい殴られたい ◇ ◇ ◇  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇  Apri 6th 2009