西洋占星術で、月は、その人の素の姿、子供のままの姿、無意識下の姿を表すという。
先日、妹との会話で何をしている時がリラックスできるか、素の自分でいられるかという話になりました。
彼女のリラックスできることは「お酒を飲んでいる時、音楽を聴いている時(主にライブやフェスなどで)」だとのこと…つまり酩酊状態になった時というわけである。ついでに印象派の絵画を見て浸っている時(=酩酊)とも言っていて、何かに酩酊している状態が素の自分というのは、とてもとても魚座っぽいのだけれども、しかし彼女の月星座は獅子座なので、なんだか違和感を感じた私でした。
月魚でない彼女が、何故そう思ったかというのは、そのあとの会話の中で浮かび上がってきたのでした。
彼女の酩酊すると何が心地よいかというのを深堀りしていくと、「周りを気にせず振舞えるから、自分のやりたいようにできるから」ということだった。そして彼女はその会話の流れで「酔っぱらってる時ぐらい、自分の好きにさせてくれ。」とも言っており、他のこまごまとした会話の内容をあわせて意訳を試みると、【酔っている時ぐらいは、ちょっとぐらい横暴に振まってもいいだろ、俺のやりたいようにやる】ということ。(意訳です)
これって、とても獅子座(=俺至上主義、俺が俺の国の王様)ぽくないだろうか。
酩酊するということは、普段纏っている服を脱いで無意識的な自分を曝け出す行為。
酩酊することがリラックスなのではなく、酩酊することによって、普段抑制している部分が緩んで自分の素の姿=月獅子座(王様)をようやく外に出すことができるから、酩酊するのが好きなのだという図式である。
月は受動的な天体。リラックスする行為そのものではなく、リラックスした先に現われるもの。
月というのはあらゆる服を脱いで行ってそこに待っている裸身の自分、良くも悪くもピュアな部分。
裸の自分なので解放されて心地よい時もあれば恥ずかしい時もある。
普段、土星(制限や責任などの象徴)などが効いている人ならなおのことだと思う。
彼女の月は土星ともばっちり角度を取っていて、かつ、12ハウスに入っています。
12ハウスは隔離された場所、牢獄、潜在意識や、あの世、目に見えにくい場所などを表します。
そこに月が入っている彼女は、普段は月獅子座の俺様的な部分が出にくいのではないだろうかと推察しました。
でも逆に言えば、12ハウスの、あの世的な場所でなら素の姿でいられるということでもあるので、酩酊してあちら側に繋がっている状態だと素が出せるということなのかもしれない。
それに彼女は金星が魚座でもあるので、酩酊する行いは愉しみであり喜びなので、酩酊することで自分の裸身を引き出すことは心地よいはずなのである。
もちろん彼女だけでなく無意識的な自分、裸の自分というのは、普段の社会生活ではやはり見えにくかったり、外に出しにくかったり、感じ取りにくい部分なのかもしれない。
なので時折、服を脱いで自分のあられもない姿をまじまじと凝視する時間というのは、自分の本質を知るという意味で大切なことで、そして自分を曝け出すというカタルシスは何事にも代えがたい快感だろうと思う。
かくいう私は、太陽・月・水星が魚座のアングルに団子になっているような人間なので、素だけではなく目指す場所も生きる意志も、知性までもが酩酊、酩酊しなくても酩酊しているのが初期状態…【ファンタジーで(を)生きるがモットー】なので、ちゃんとTPO守って服を着ているということのほうを褒めてもらいたい方である。そして魚座のくせに…酒の場では妹ほど酩酊できない。愉しみや快さは別なところにあるのだ。(金星水瓶)
さて、ありのままの自分というのをきちんと認識するのはとても大事なことだとここに記してきたけれども、とはいえやたらと「ありのままの自分」・「心を解き放つ」というようなスピリチュアル的な風潮やワードには、軽々しく同意できかねる自分もいる。
裸の自分というのは、ピュアであり傷つきやすく、時にはきちんと向きあい、ケアし、大切に扱ってあげなくては、生命の危機を引き起こすものだろう、けれども、と同時に裸の姿というのは、野性的で乱暴で未開拓な部分を持ち合わせてもいる。場合によってはその姿だけで相手を傷つけることもあるのではないだろうか。
なので、自分<を>傷から守るためにせよ、自分<の>野蛮さを隠すためにせよ、地上に産み落とされて早幾年、自分が生きる上で身に纏ってきた衣服のことは、ある意味では抜身の自分以上に称賛されるべきだと思っています。
何故ならそれは我々が生き抜くために血と汗を滲ませながら手に入れた、努力と工夫の賜物でもあるのだから。
ちなみに余談ではあるが、アセンダントをRPGのジョブとかクラスで捉えたら面白いなと思って最近考えているんだけど、獅子座は王様・勇者・英雄。魚座は召喚士、攻撃力のないバーサーカー、とかどう?笑
そしてこの記事で獅子座をディスってるような書き方になってないか心配しておりますが、そうではなくむしろ好ましく思っているということをご理解賜りたく、了。


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